(社)日本鋳造工学会 北海道支部
インフォメーション 2013
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第9回アルミ鋳物の高度化技術研究会 〜 第5回鋳造技術高度化研修会
 第9回研究会は、道央中核地域自動車産業等人材養成等事業による本年度の第5回鋳造技術高度化研修会との共催開催で、平成26年2月26日(水)午後13時30分から北海道民活動センター(かでる27/札幌市)の1010会議室で開催されました。
 研究会は、吉田 誠 (早稲田大学)を講師に迎え、「軽合金鋳物製造プロセスの技術動向と展望」と題して講演会を行いました。
 講演は、講師の自己紹介に続いてアルミニウム鋳物製造プロセス開発に関わる事例紹介を中心に講演がありました。
 はじめに、大型薄肉中空アルミニウム合金製車体部品の製造技術について、企業等と実施した開発事業の成果が紹介されました。大型アルミ合金鋳物を薄肉一体成型で軽量化を図ることを目標にした取り組みについて、その鋳物製品の現物を展示しながら中子製作や特殊な離型剤使用により重量6割減を実現した開発事例が紹介されました。
 次に、アルミ合金鋳物の品質改善を目指した取り組みとして、溶湯を超音波加振して結晶粒を微細化する技術に関する研究事例が紹介されました。アルミ溶湯に超音波で振動を加えることで材料改質する研究報告から結晶粒の微細化に関する学説が紹介された後、これらを検証する体系的な研究がなされていないことを背景に、アルミ合金溶湯の冷却過程での超音波加振のタイミングを変化させて材料への影響を調べた実験結果が紹介されました。
 次に、鋳型拘束によるアルミ鋳物の破断防止対策のため、鋳造シミュレーション(ProCast)を利用した熱応力解析による欠陥発生部位の予見および欠陥防止策に関する技術開発事例が紹介されました。数値解析で境界条件として与えるべき物性値を得るための温度計測や温度依存を考慮した冷却曲線カーブフィット手法などの工夫による欠陥推定精度向上について詳細な紹介がありました。
 最後に、ドイツの鋳造技術開発事情について、講師の視察経験をもとに紹介がありました。
 講演後の質疑応答では、紛体離型剤の使用方法、鋳物製作過程における鋳物・鋳型熱特性への影響、アルミ鋳物金属組織の結晶粒微細化メカニズム、実プラントを想定したときの溶湯加振法などについて活発に質疑が交わされました。

講演会の様子

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