(社)日本鋳造工学会 北海道支部
インフォメーション 2013
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第4回鋳造技術研究会 〜 第3回鋳造技術高度化研修会
 第4回研究会は、道央中核地域自動車産業等人材養成等事業による本年度の第3回鋳造技術高度化研修会との共催開催で、平成25年12月17日(火)午後13時30分から北海道民活動センター(かでる27/札幌市)の1010会議室で開催されました。
 講演に先立ち、及川雅稔(道総研工業試験場 製品技術部長)から本研修事業の経過と目的に触れつつ、北海道産業の基盤を支える素形材分野の技術力向上と関連企業の発展に期待を寄せる挨拶がありました。
 研究会は、長船 康裕 (室蘭工業大学)を講師に、「銑鉄鋳物製造技術の基礎と応用 ―― 鋳鉄の高機能化・高付加価値化 ――」と題して講演を行いました。
 はじめに、「鋳鉄の熱処理とオーステンパ熱処理」と題して、鋳鉄の生産実態の紹介、鉄系材料の熱処理の方法と目的が説明された後、球状黒鉛鋳鉄品のオーステンパ熱処理に関連して熱処理プロセス、Si含有量の影響、オーステンパ処理された球状黒鉛鋳鉄の金属組織、機械的特性、破壊靭性、疲労強度、耐磨耗特性、水脆化等について詳細に解説がありました。
 次に、「鋳鉄品の高機能・高付加価値化」と題し、薄肉球状黒鉛鋳鉄の製法に関連してFe-Si系合金、Ca-Si系合金による接種処理の目的とその効果について、接種処理と金属組織、溶湯からの球状黒鉛生成条件、黒鉛粒数と平均粒径、クリストバライト核説と黒鉛核のEPMA分析、溶湯組成のチル化傾向への影響などについて解説がありました。
 引き続き、機能性鋳鉄品の事例として、鉛フリー錘の開発や耐食性を高めた鋳鉄品に関する研究成果を中心に、高機能化鋳鉄の製造技術と今後の課題などが紹介されました。
 質疑応答では、オーステンパ球状黒鉛鋳鉄に関して水素脆化のメカニズムやその対策方法、使用用途、残留応力などについて、鋳鉄の高機能化に関して他の加工法と比較したときの優位性、板厚の限界値、具体的な用途、道内での生産・事業化展開の見込みなどについて活発な質疑応答が交わされました。

講演する長船氏

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