(社)日本鋳造工学会 北海道支部
インフォメーション 2008
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第3回鋳造技術高度化研修会
 道央中核地域自動車産業等人材養成等事業による第3回鋳造技術高度化研修会が、平成21年1月28日午後13時30分から道民活動センター(かでる2・7 札幌市)940会議室で開催されました。
 研修会の講演に先立ち、鴨田秀一氏(北海道立工業試験場 技術支援センター所長)から主催者側を代表して挨拶があり、北海道の昨今の生産動向に触れながら研修会が鋳造技術力向上につながることに期待を寄せました。
 研修会は戸羽氏(北海道立工業試験場)の司会進行で進められ、講師として迎えた新山英輔氏(工学博士/東北大学名誉教授)の略歴紹介に引き続いて、「鋳造解析CAEの効果的活用術」のテーマで約2時間余りにわたり新山氏が懇談的に講演を行いました。
 講演では、まず鋳造シミュレーションを利用するにあたって過度な不信や過信に陥らず、シミュレーションソフトができることとできないことの正しい認識を持つべきとの心構えが示されました。
 その前提のもと、鋳造解析の基本要素である伝熱計算に基づく引け巣発生予測法について、金属の凝固と引け巣発生に係わる物理現象の説明と鋳造シミュレーションで扱う物理モデルとの関係、および直交差分法によってそれらを伝熱計算に展開する手法について解説的に説明がありました。
 引き続き、鋳造解析システムの開発に関わった経緯に触れながら、凝固時の温度勾配や冷却速度が引け巣発生に影響する原理や、新山氏らが提唱した引け巣予測手法(G/√R法)について説明がありました。
 最後に、鋳造解析を鋳鉄鋳物、アルミ合金鋳物、ダイカストに適用する場合に配慮すべきそれぞれの鋳造法の特殊事情や、湯流れ解析における複雑な物理学理論の展開と現在の解析技術動向、さらに今後の鋳造解析技術に期待する点などが述べられました。
 講演は、途中のところどころで質疑応答、意見交換などを交えながら進められ、鋳鋼品の合金元素の湯流れ解析への影響や、鋳型硬度と引け巣発生との関係、伝熱パラメータ設定の精度と計算結果への影響などについて質疑が交わされました。

研修会場の様子

講演する新山氏

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